社会人から学校の先生を目指したきっかけ
教員になるつもりは全然なかった
なぜ社会人として普通に働きながら、急に先生の免許を取ろうと思ったんだ?昔から先生になりたいと思っていたのか?
正直初めは、全然その気はなかったんです。
というと?
私が卒業した大学では先生の免許を取得することはできませんでした。もし、取得できるコースがあったとしても、多分取らなかったと思います。
じゃぁ、何かきっかけがあったのか?
はい。大学卒業後、普通の会社に就職しました。しかし、その会社の考え方がどうしても肌に合わず、すぐに辞めてしまったのです。
ほう。
しかし、そのまま何もしないわけにはいかないため、親の勧めで小学校での低学年のお世話をするアルバイトを始めたのです。
そんな仕事があるんだな。
ええ、支援員と呼ばれるもので、簡単に言うと、授業の補佐を行うものです。先生が前で教え、私が後ろで教えると言ったものです。また、トイレに行きたい子供をトイレに連れて行くと言ったことも良くやりました。
低学年の子どもはどうしても手が掛かるからな。そういった補助をしてくれる存在は、授業をおこなう先生にとっても良いだろうな。
そうなんです。担任の先生一人でも授業はできますが、更に円滑に授業を進行させるために支援員は便利な存在だと思います。
なるほど。
毎日学校に行き仕事をしていて、学校の先生って大変だなぁって思う一方、日々の生活の中に、沢山の感動がある仕事だなと思ったのが、先生という仕事に興味を持つきっかけとなりました。
ふむふむ。
ある日の職員室でのことです。休憩している私に年配の先生が近づいてきてこんなことを言いました。
「僕はね、教員免許を通信大学で取ったんだよ。悪くないよ、先生ってのも。」
この言葉が私の人生を大きく変えるきっかけとなりました。
人生の転機ってやつだな。
ええ、そうなんです。それで先生の免許が大学を卒業した後も取れるということを知ったのです。
どうやらそうらしいな。通信制の大学で免許や資格が取れるって話だよな。あまり知られていないようだが。
毎日が大変な反面、沢山の感動がある喜びと、その先生の言葉がきっかけとなり、通信制大学を調べ始めました。
小学校教員を目指そうと思った
先生の免許って色々あると思うんだけど、何の教科の先生になろうと思ったんだ?
正直、学力にそんなに自信がありませんでした。中学校・高校では流石に厳しいと思いました。そして、小学校で支援員をしたのがきっかけとなったわけなので、小学校の先生の免許を取ろうと考えました。
小学校の先生かぁ。全部の教科を教えるってことだよな。難しそうだな。
そうですね。ただ、その時はそこまで深く考えていませんでした・・・。小学校レベルなので、何とかなるかなと。
色々通信制大学ってあると思うが、どの通信制大学にしたんだ?
はい、お金があまりなかったので、なるべく学費の安い通信制大学を選ぼうと思っていました。
そのため、私にアドバイスしてくれた先生の出身校である「明星大学」を候補の1つ目とし、後は「聖徳大学」を2つ目の候補としました。結局、何かあった時に行きやすく、通信制の大学として歴史のある「明星大学」を選びました。
私のように小学校の教員免許を取得したいと考えている方は、「明星大学」「聖徳大学」「佛教大学」「玉川大学」「東京福祉大学」等の中から選ばれると良いと思います。
どの通信制大学を選んだとしても、取得できる教員免許は同じです。採用試験にて、出身の大学、通信大学で合否に差が出ると言ったこともありません。(と、試験官経験者から聞きました。)
通信制大学で教員免許を取る為にまずすること
通信制大学で先生の免許を取るために、まず何から始めればいいんだ?
そうですね、候補となっている通信制大学の資料を取り寄せてみると良いでしょう。複数取り寄せ手、その中で比較して選ぶことを勧めます。
その後は?
取り寄せた資料の中に入学願書が入っているので、そこに必要な情報を記入して大学に送ります。最近ではインターネットで資料請求したり願書を取り寄せることが出来るのでとても便利になりました。
入学試験ってあるのか?ここを心配している人は多いと思うぞ。
入学試験はありません。書類選考のみです。実は書類選考で落とされたらどうしようと思い、大学側に問い合わせたことがあるのです。
へぇ、どのように問い合わせてみたんだ?
「書類選考で落ちることってあるんですか?」って。そしたら、「通常、書類選考で落ちると言ったことはありません。落ちる可能性がある人は、これまでに反社会的行為を行っていた人等が対象になる可能性があります。」と言った内容の事を言われました。
じゃぁ実際には、申し込めば入学できるってことなのかな?
そうですね。試験がない時点で、通常なら書類選考で落とされるということはないと思いますよ。
それなら安心だな。
たしかに日本の一般的な大学は入学するのは難しいとされています。そして入学してしまえば卒業は比較的簡単とされています。欧米の場合は逆と言われていますよね。
日本の通信制大学の場合、入学は簡単だと思います。しかし免許や資格を取るためにはレポートや試験に合格しなければなりません。
通信制大学で勉強をするというのは自宅学習であり、自分で自分をしっかり管理しなければなりません。やる気が続かず途中で勉強を辞めてしまう人も少なくないのです。
このようなこともあり、レポートと試験に合格し、やる気を継続させるだけの強い意志がなければ免許や資格は取ることができません。
逆にそれだけのやる気、意思のある人は、免許や資格を活かしその後も活躍することができることでしょう。
願書と一緒に何か提出する書類はあるのか?
ええ、実はこれが結構たくさんあるのです。普通の大学に入学するときにも書類を沢山揃えるわけですが、もしかしたら通信制大学の方が多いかな?って気がします。
例えばどんな書類が必要になるんだ?
私の場合、既に4年制大学を卒業していましたので、卒業した大学から「成績の証明書」を取り寄せる必要がありました。
え?なぜ?
つまり、既に取得したことのある単位は、通信制大学で再び取得する必要がないのです。つまり、どの大学でも1・2年生では一般教養の単位を取得すると思いますが、その単位をわざわざ通信制大学で再取得する必要がないのです。
じゃぁ先生の免許の勉強に集中できるな。
これを単位の互換と言うらしいのですが、一般教養の全ての単位が認められたわけではありませんでした。ほんの少しですが、認められなかった単位を補うために、一般教養の単位も取りました。
なるほど。
どのくらいの単位が認められるかどうかは、成績証明書を取り寄せてから、免許申請を行う教育委員会や通信制大学の判断が必要となってきます。
ちょっと大変そうだな。他には?
健康診断書や住民票が必要でした。あとなにこれ?と思ったのは「推薦書」が必要だったことです?
推薦書?
ええ、私の場合は小学校でアルバイトをしていたということもあり、校長先生にお願いをしました。
推薦書を書いてくれる人がいない場合はどうすればいいの?
しっかりと自分の事を推薦してくれそうな恩師や知人を探し出してお願いするしかないと思います。
なるほどな。その辺りがネックになってくる人もいるかもしれないな。
そうかもしれませんね。私のおススメとして、一気に動いて書類を揃えてしまった方が良いと思います。大量にあるので、1つ1つゆっくり揃えていると、面倒になってきてしまうと思うのです。
後、なるべく早く勉強を始めたほうが、その後の色々な絡みの面で有利となるので、どんどん書類を提出し、教材を手に入れたほうが良いと思います。
どんな絡みだ?そんなに慌てて勉強し始める必要ないのでは?
通信制大学で単位を取得するときには「レポート」と「試験」の2つに合格することで、単位を取ることが出来ます。レポートは試験がある月の1か月半前までに提出しなければいけません。
また、1度の試験で受けられる教科の数は決められています。全て一発で合格し続ければ良いのですが、なかなかそうもいきません。そうなると、少しずつ勉強が遅れていくことになります。すると、教育実習等の予定に影響する可能性が出てきます。
このようなことがある為、どんどん勉強は始めたほうが良いのです。
なるほど・・・。つまり試験を受けるためには、その前にレポートを提出する必要があるわけだ。レポートを提出するってことは、勉強してレポートを完成させなきゃいけないわけだ。
だから「どんどん勉強を始められる環境を揃えてどんどん始めた方が、後々困ることが少なくなる」ってことなんだな?
そうですね。
例えば、「大学を卒業している」「短期大学を卒業している」「大学・短期大学を中退している」「高校を卒業している」など、学歴によって、入学コースが変わってくるのです。また、もし既に何かしらの免許や資格を持っている場合には、優遇されることもあります。
まず、自分がどのコースに入学すれば良いのかをチェックする必要があります。資料を見ても分からない時には、直接大学に連絡して確かめたほうが良いと思います。
また、入学時期は早い方が絶対良いと思います。レポートと試験の問題もあるのですが、教育実習や介護実習は既定の単位を取得、もしくは取得見込みの状態でないと申請することができません。
実習はいつでも申し込めるわけではなく、時期が決められている場合があるので、どんどん単位は取得していった方が良いため、勉強を開始する時期は早めの方が良いと思うのです。